- 2010/03/01 掲載
NICTがデジタルサイネージと携帯電話のセキュアな連携システムを開発、零次元コードを活用
本技術により、携帯電話をリモコンのように使って、公共の場に置かれたデジタルサイネージをインタラクティブに活用するさまざまなサービスを実現できるという。
デジタル情報をアイコンノ色が時間に沿って変化するパターンに置き換えて表現したもの。ディスプレイやプロジェクタの画面では映像として表示される。カメラを使って取得した映像データを解析すると、元のデジタル情報を取り出すことができる。
参考:
ITとの融合が進み、次世代広告媒体として導入の進むデジタルサイネージとは
デジタル・サイネージとは何か?デジタル広告媒体が新たな広告市場を拓く
デジタルサイネージは、設置されている場所の時々刻々と変化する環境や利用者の状況に応じて、表示内容を動的に更新する備え付け型看板サービスのこと。
現在、デジタルサイネージと携帯電話の連携手段が模索されているが、URLや二次元バーコード(QRコード等)を表示する場合、文字や静止画像なので容易にコピーされ、デジタルサイネージの前にいなくても接続できてしまい、不正なアクセスを許してしまうという課題があった。
今回、NICTでは、二次元バーコードに代わって、四角や星などの形をしたアイコンの色を高速に変化させ、その変化のパターンをコードとして情報を埋め込む「零次元コード」を提案。今回初めて、零次元コードによる安全な相互接続によりデジタルサイネージと携帯電話が連携する実証デモシステムを開発したという。
携帯電話にダウンロードした専用のアプリケーションソフトで、デジタルサイネージに表示された複数の零次元コードのアイコンのうち、希望するサービスに対応したマーカを3秒程度撮影することで、携帯電話がデジタルサイネージと連携し、携帯電話からデジタルサイネージを操作できるようになる。
零次元コードでは、再撮影してコピーされたコードは識別できなくなる。そのため、不正なコピーやアクセスを防ぎ、デジタルサイネージの設置場所とのひも付けが深くなる。さらに、携帯電話による操作を実現したことで、キーボードやマウスなどの入力装置を設置しなくても多様なサービスを利用できるようになるという。
NICTでは今後、1つのデジタルサイネージ上で同時に複数の利用者が携帯電話を使って操作する多人数参加型のアプリケーションの開発を行っていくとしている。
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